あけましておめでとうございます。…というものの、はや10日だって?!
早すぎてびっくりする。
我が家は例年、大晦日から元旦にかけてお姑さんのところにお泊まり、翌1日午後から2日にかけて私の実家、というスケジュールで過ごす。
サトイモはクリスマスを過ぎてから、
「早くお正月にならないかなぁ!」
とお正月を待ちわびていた。
理由は「お年玉がもらえるから!」
さすが金の亡者!
令和のカツオとタラちゃん
今年、新しい試みだったのは、大晦日の夜にお姑さん宅にお泊りをするメンバーが一人増えたこと。
夫の娘さんの子ども(つまり夫の孫)のゲンちゃん4歳だ。
たった1歳半違いだが、サトイモの甥にあたる。
これまでは、ゲンちゃんにオモチャを取られたり壊されたりしたので、サトイモはゲンちゃんとあまり遊びたがらなかった。
サトイモに「一番怖い人って誰?」ときいたときに「ゲンちゃん」と答えたことがあるくらいだ。
親でも先生でもなく、年下の幼児が怖いってどんなだよ。
それが、ゲンちゃんも今年から幼稚園に行くようになり、社会性も少し出てきたし、話も通じるようになった。
一緒に遊べるようになり、二人の成長を感じる。
「ゲンちゃんも一緒にお泊りしようよ!」
とサトイモから熱心に誘った。
「いいよ~!ゲンちゃんもサトイモくんとおとまりしゅる~!」
夫の娘さん家族はお姑さんの家のすぐ近くに居を構えていて、毎日のようにお姑さん宅に遊びに来ており、これまでもお泊りをしたことが2、3度あるらしい。
ゲンちゃんの下にフユタンという1歳半の弟もいるので、ゲンちゃんパパママはこれ幸いとお泊りを快諾。
男の子二人のにぎやかな夜になった。
お風呂は夫が二人まとめて入れてくれたけれど、寝かしつけは私の担当。
当然、二人とも一向に寝やしない。
お泊りにワクワクしているし、一つの布団の二人並んで入ってるからなおさらだ。
片方が静かになったと思ったら、片方が奇声を上げる。
片方が寝ようとしたら、片方が突っついたり蹴ったりする。
静かになったと思ったら、どちらともなくクスクス笑いだす。
何をやっても楽しくてしょうがない。
そうしているうちにゲンちゃんが、足がかゆくて眠れない、というので、お姑さんに塗り薬を出してもらった。
「なんでこんな時間まで起きとんや!はよ寝んかったら叩くぞ!」
お姑さんがゲンちゃんに薬を塗ってあげながら怒っていて、私は「叩いたら逆に寝られなくなるだろうになぁ」と内心、苦笑いしてしまった。
とはいえ、寝ないサトイモを日々怒鳴りつけている私。
ほぼ毎日世話をしている曾孫なのでお姑さんはゲンちゃんに厳しく、たまにしか会わないサトイモには甘い。
ゲンちゃんを預かってみて気づいたのは、自分の子どもなら𠮟りとばすところを、他人の子なら許しているか、優しく注意している自分がいたということだ。
サトイモは5歳だけどゲンちゃんは4歳だから、と年齢的な手加減もあるけれど、果たしてサトイモが4歳のときに声を荒げなかったかといえば、そうじゃなかったと思う。
どうして自分の子どもだと、あんなにイライラして怒ってしまうんだろう。
ゲンちゃんが寝付いたあと、真夜中過ぎにサトイモがグズグズ泣き出した。
頭をさわると熱い。
体温計が見つからず熱が測れないけれど、めちゃくちゃ熱いから高熱を出しているのは明らか。
解熱剤がないので、とにかく保冷剤で冷やす。
しばらくすると落ち着いて眠ってくれた。
朝になってお姑さんに体温計を出してもらい、測ると微熱になっていた。
夜中の高熱はなんだったのかというくらいすっかり元気になって、外で遊びたいと訴えたけれど、許可できるはずもなく、朝食を終えたくらいにゲンちゃんの両親が迎えにやってきた。
サトイモはそのタイミングでお年玉がもらえたので、お金を数えるのに夢中。
ゲンちゃんの去り際も「もっと一緒にいたい」とは言わず、
「またあそぼうね!バイバイ!」
とあっさりしたものだった。
友人より金のタイプね。
まさかの水漏れ
お姑さん宅から直接実家へ行ってもよかったのだけれど、着替え等の荷物をまとめに一旦帰宅。
何より、サトイモの解熱剤など薬を備えておかないといけない。
マンションにつくと、エントランスの天井から水が漏れていて、バケツが置かれていた。
「もしかして、原因はうち!?」
慌てて自宅へ行くと、玄関に貼り紙が。
マジか!!
水回りを確認したけれど、使用が悪かったわけではなく、見えない部分の管の老朽化が原因らしい。
元旦から縁起の悪い。
どうしようもないので、元栓を閉め、実家へ向かう。
実家でおせちと初詣
サトイモの熱は下がり、行きの車の中で爆睡。
実家に到着後、テレビをつけても地震のニュース。
元旦からえらいことになっている。
実家には、いつも私がおせち料理を注文している。
特に今年は、サトイモにおせち料理とは何かを教えたくて、ぜひ食べてほしいと思って注文した。
しかし、サトイモは車中で眠ったまま、到着後いつまで経っても起きない。
仕方なく、先に大人だけで食べ始める。
途中で起きたけれど、おせちはだいぶ減っているし、寝起きで食べられないしで、私が期待していた反応を得られず。
高いおせちを買ったのによぉ…。
食後、父からお年玉をもらう。
父には私から事前に、
「お姑さんやおばさんからお年玉を各五千円もらっています。その相場感でお願いします!」
とメールしておいた。
サトイモが寝ていた間に、こっそりと、
「いくら用意した?」
と尋ねると、父は、
「お札は用意してへん。小銭だけや」
と言った。
「えっ!?サトイモはお年玉をすごく楽しみにしてるのよ?お年玉だけが唯一、紙のお金がもらえるから、って。お金の価値も数え方もわかるようになったから、お年玉でいくら貯まるだろうって楽しみにしてるのに、お札はやらないの??」
「やらへん。お札をやっても、貯金されるだけで使わせてもらえへんのやろ?使えるように小銭でやる」
「そんなの、めっちゃガッカリするよ。じいじも五千円くれるかなぁ、って言ってたよ。それでもあげる気ないの?」
「ない」
父からのお年玉は小銭しか入っていなかったので、やはりサトイモはガッカリした。
「紙のお金はくれないの?」
「お札はお母さんに取られるだけやろ?」
と父が言う。
「取らへんわ!人聞きの悪い言い方せんといて!」
私が怒る。
「銀行に預けるけど、それはボクのお金なんだよ」
サトイモのほうがよほど分別がある。
「それでもお札をあげるつもりはないの?」
と私が念押ししても、
「ない」
と父は最後まで自分を曲げなかった。
サトイモはそこで文句を言うかと思ったけれど、たくさんの小銭の寄せ集めが一体いくらあるのか数えるのに夢中だった。
小銭は小銭でうれしいらしい。
五百円玉があるだけでサトイモには大金だ。
そんなこんなで、2024年は幕が明けた。
発熱、水漏れ。
あまり明るくないスタート。