奇才サトイモの元気が出る発達日記

発達障害(ADHD&ASD)の疑いがある息子サトイモの子育て日記です。

頭以上に悪くなったもの

サトイモは、テレビやゲームに対する執着がすごい。

私自身テレビもゲームも大好きだから、気持ちはわかる。

それだけに、中毒性の怖さを知っているし、

「あの時間を勉強に当てていれば…」

という後悔もある。

一方、アニメやドラマが与えてくれた知識や人生の教訓は数しれないし、ゲームの楽しさは喜びだと思う。

どれくらい許して、どれくらい管理するか。親の悩みどころだ。

 

サトイモが見るアニメの変遷は、ひとつの成長の指標だ。
2、3年前は見向きもしなかった『ドラえもん』を夢中で見るようになった。
妖怪というキーワードから私がオススメした『ゲゲゲの鬼太郎』が好きになった。
私が持っていた「ブラック・ジャック名台詞集トイレットペーパー」を見て、『ブラック・ジャック』に興味を持ち、アニメを見て外科という医学があることを知った。
いずれも昭和の親チョイスで申し訳ないが、古いアニメも配信で見ることができる令和のありがたさよ。


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良いこともあるけれど、見始めると止められないので、ご飯やお風呂、就寝時間などに差し障る。

最終的には、
「もう二度と見せん!!」
とリモコンを取り上げるハメになる。
でも、サトイモは普通の子どものように親の権威に屈しない。

まずはリモコンの取り合い。

サトイモもだんだん力がついてきて、簡単には奪えなくなってきた。
それでも揉み合いのすえ力づくで取り上げ(何歳まで私が勝てるんだろう?)、私がリモコンを隠す。
ところが、隠しても隠しても、サトイモはすぐ探し出してしまう。

高い棚でもよじ登る。
見つかりにくい場所に隠す。
また発見される。
もっと見つからない場所に隠す。

見つけ出す、もっと絶対見つからない、ありえない場所に隠す…。


それを繰り返すうち、とうとう、私まで隠し場所がわからなくなった。

結果、家族中しばらくテレビが見れない日が続いた。

 

「どうせ見られないんでしょ!」
怒ったサトイモは、ある日、テレビの配線を全部引き抜き、B-CASカードを外し、ハードディスクレコーダーをテレビ棚から抜いて自分の部屋へ持って行った。
それで何をしようと思ったのかはわからないけれど、こっちはビックリである。

「今テレビが見れなくたって、予約の録画はできてたんだからね!!」

と私が本音で怒ると、サトイモも自分がしでかしたことがマズイとわかったのか、シュンとなった。
最初J:COMにやってもらった配線だ。自力で元に戻すのには非常に苦労したのは言うまでもない。

 

将来の金庫破り

テレビにロックをかけるのは難しいが、配信サービスはPINコードが設定できる。

サトイモに視聴を許可したときだけ、ロックを解除する。

ところがある日、私がPINコードを入力している指の動きを覗き込んで、

「ああ、わかった、そのボタンとそのボタンを押せばいいんだね」

サトイモが言ったのでゾッとした。

それ依頼、指の動きを見られないように注意している。

 

「ヤバいヤバい、スマホのパターンロックももしかしたら判読されるかもしれん」

と私が夫につぶやくと、それを聞いていたサトイモが、

「もう知ってるよ、ママのスマホのロック」

と言うではないか。

「まさか!でも、ママのスマホ勝手に触ったら怒るからな!」

ところが、私がお風呂に入っていると、サトイモが私のスマホを許可なく持ってきて、

「ママのロック、こうでしょ?」

とニヤニヤ笑いながら解除し、逃げて行った。

裸で追いかけるわけにはいかず、一人怒り心頭。

 

その後認証パターンを変更したが、これまたイタチごっこで、簡単なパターンだとすぐ見破られてしまった。

夫には、

「俺はiPhoneの顔認証やからそんな心配ないけど、Androidにはないの?」

とマウントを取られて気が悪い。

仕方ないから指紋認証オンリーにすると、ある日、センサーがうまく作動しなくなった。

センサーの不具合か、私の指の指紋が浅くなったのかわからないけど、その日一日スマホが使えず、不便極まりなかった。(なぜか夜に復活した。)

結局、今は少し難しいパターン認証と指紋認証の併用で、パターンをサトイモに見られないように気をつける、という対応を取っている。

それにしても、末恐ろしい。

 

休憩しない結果

サトイモには「こどもちゃれんじ」をやらせている。

幼いうちは絵本と玩具教材だったのが、年長さんからは「ちゃれんじパッド」というタブレット端末を支給され、タブレット学習となった。

 

タブレットなら喜んで学習するだろうと思いきや、やったりやらなかったりのムラがひどい。

何日も放置するときもあれば、やり始めると火がついて、どんどんやる日もある。

でも、タブレット

画面の見すぎは目に良くないよ、というわけで、30分経ったら「休憩しよう」というメッセージが出る。

時間を超過してもやりたい場合、「おうちのひと」用ポップ画面に解除コードを入れれば継続使用できる仕組みになっている。

 

この「おうちのひと」の解除コードが問題だ。

ランダムに出てくる「6×7」などの掛け算の答えを入力するだけだ。

あるときサトイモが、掛け算の仕組みについて尋ねてきたので、

「2×3というのは、2が3つあるってことだよ」

と教えてやると、その後、この「おうちのひと」コードを解けるようになってしまった。

さすがに5以上の数字が出たら解けないけれど、何回かキャンセルをやり直すと、数字はランダムなので、いずれ2とか3などが出てくる。

「6が3つあるってことだから…」

と、サトイモでも足し算で解けるレベルになってしまう。

それでサトイモは何時間でもタブレット学習を続けてしまうようになった。

こちらとしても、ま、学習は学習なんだからいいか、と思って許してしまっていた。

 

先日、サトイモの就学前健診があった。

小学校に、来年入学予定の子どもたちが一堂に会す。

健診の中で視力検査があった。

サトイモは右左を間違えて言わないように練習して、張り切って挑んだ。

ところが、

「遠すぎて見えないよ!全然わからない!」

視力が1.0以下だったのである。

 

テレビやゲームは頭が悪くなる以前に、テキメンに目が悪くなる。

たった5歳で視力が1.0もないなんて、しかも原因がテレビやスマホタブレットだなんて。

これからどんな禁止策をとればよいものか。