年長さんになった当初、幼稚園では良い子にしていたサトイモだったが、昨日、新しい担任から苦言が出た。
室内を走り回り、やめるように言われても受けてもやめず、とがめられると言い訳ばかり。
今年の担任はすごく優しい先生で、子どもを怒るところを見たことがない人なんだけど(しかも小柄で可愛らしい若い女性で、男子なら惚れてまうわー、と思ってしまう)、この日はずいぶん注意を受けたようだ。
「言い聞かせるとちゃんとわかってくれるときと、何を言っても聞く耳を持ってくれないときがありまして、、、今日は聞いてくれない日でした」
サトイモは、通常良い子モードなのだけれど、悪い子スイッチが入るときがあって、スイッチが入るとコントロールがきかない。
母親の私でさえ、どういうタイミングでスイッチが入るのか、どうやれば悪い子モードから抜け出せるのか、まだ解明できていない。
先生とは、
「スイッチが入るタイミングとそこからの脱出方法について、家庭と園とでそれぞれ模索していきましょう」
という話で終わった。
単に言うことを聞かない悪い子、というのではなく、どうすれば指示が入るか、園の先生方が理解を示してくれるのは本当にありがたい。
なんでもオモチャ
サトイモは赤ちゃんの頃から困った子どもだった。
いろんなことをやらかす。
5歳になって、親や先生たちからやってはいけないことを教わって、多少分別はついてきたものの、「やってはいけない」と教わらなかったことについては、やらかす。
先日、
「ぼくが作ったチエノワ見て〜」
と、確かに知恵の輪っぽいものを持ってきた。
この輪っか、どっかで見覚えがあるな〜、とよくよく考えたら、それは洗濯バサミの金具だった。
「発想は面白いけど、洗濯バサミは分解しないでくれる? まだ使ってるやつだし、なくなったら困るからさぁ」
と注意したが、
「いっぱいあるんやから、いいやん、ちょっとくらい」
と言い訳しやがった。
最近、言い返してきたり言い訳したり、素直に注意を受け入れなくなってきた。
さらに発展して、金具は留め具になった。
サトイモ曰く、紙袋にロックをかける仕組みらしい。
またあるときは、
「アートだよ〜!見て〜!」
と、洗濯用ハンガーを全部つなげた「作品」を見せに来た。
現代アートでそういうのもアリかもしれないけど…。
それより現実的にはハンガーを壊されるほうが困るのである。
案の定、ひとつふたつはバネがおかしくなっていた。
アート志向はほかにも。
今より幼い頃は、とにかくシールを貼りたがるので、貼っても現状復帰できるように、マスキングテープと養生テープを渡していた。
シールにはそれほど興味がなくなった今でも、テープを貼りたがる癖はなくならない。
テープを貼る動機は本人曰く「ステキなかざりつけをしてあげる」。
その結果、ヒーターはこうなる。
電気をつけようとしたら、スイッチがこんなことになっていた。
養生テープだからはがせるけど、できればこういうイタズラはやめてほしい。
そういえば、イタズラは漢字で悪戯と書く。
まさに悪い戯れ。
サトイモには、オモチャと日用品の区別がない。
だから、お皿やコップも勝手に持ち出すし、工具や電池も遊び道具にしてしまう。
一度、私のメイク道具を勝手に出して落書きしていたので、めちゃくちゃ怒ってしまった。
オリジナルの遊びを考え出す能力は大切だけど、親の持ち物はさわらない分別が早くついてくれるよう、祈るばかりだ。