サトイモは起きてから寝るまで、ずっと「遊びたい」一辺倒だ。
最近は朝の第一声が「おはよう」ではなく「いっしょにあそぼ」だったりする。
5歳になって明らかに遊びが変わった。
まず、レゴブロックで遊べるようになった。
幼児用のニューブロックで作っていた正体不明の成果物と違って、ちゃんと車なり家なり、形になっている。
続いて、カードゲームが大好きになった。
とにかくUNOとトランプがやりたくてしょうがない。
UNOをやりたすぎて、「UNO」というカードを作って、配ってまわるほどだ。
たいてい、私とサトイモの二人でUNOをやるのだけれど、二人だとリバースカードの意味がない。
そこでサトイモは考えた。
「これがでたら、じゃんけんして、かったほうが次のカードをだせるっていうのは?」
遊びを楽しくする提案である。
トランプはいろんな遊びがあるけれど、既存のゲームに満足せず、
「ぼくの考えたゲームしよう」
と言う。
たいてい、サトイモが考案したゲームはルールが曖昧で(途中で変わったりするし)、勝ち負けもうやむやで全然面白くなく、「だから何なん?!」と当惑する。
負け惜しみなのか、
「全然おもしろくないでしょ?そういうゲームなの。それでいいの」
などと開き直っている。
その中で、唯一うまいこと考えたなぁ、と思ったのは、トランプ双六。
トランプを並べて、それで双六のコースを作る。
ジョーカーに止まったら1回休み、とか、キングに止まったらもう一度振る、とか、ハートのエースに止まったらダイヤのエースにワープ、とか、初めにルールを決めておく。
ルールもコースも無限に作れる。
オセロもできるようになった。
最初はさすがに手加減していたけれど、今はハンデをつければ普通に戦えるようになった。
そうしているうち、サトイモがこんなオセロを考えた。
通常、ハンデをつけるときに、四隅に弱い方のコマを最初から置いておくのだけど、その応用。
端に全部、交互にコマを置く。
白黒五分のはずなのに、この変わり種オセロで戦うと、サトイモと私が五分で戦っている。
通常よりめっちゃ頭を使う。
恐るべし、「ぼくの考えたルール」。
あと、サトイモがはまっているのが折り紙。
幼稚園でお友達からいろいろ教わってくるようだ。
でも、ある日、
「ぼくが自分で考えた」
と言って出したのが、この箱。
「うそだ〜!誰かに教えてもらったんでしょ?」
「違うよ、ぼくが考えたの!」
いまだに私は半信半疑である。
でも、折り方を教えてもらえと、最後に少しハサミを使って切れ込みを入れるところがあって、誰かが教えてくれた折り方にしては、ちょっと変な気がする。
だったらホントにサトイモが自分で折り方を考えたのかなぁ…。
遊びに関しては、少しずつ才能を発揮し始めたサトイモ。
幼児教室では半分くらい机の下で寝転がって、先生の言うことをきかない。
毎回私は、
「遊びの半分以下でいいから、教室で才能を見せてくれたらなぁ」
とため息がもれる。
遊びの才能はいつか活かせるんだろうか。