奇才サトイモの元気が出る発達日記

発達障害(ADHD&ASD)の疑いがある息子サトイモの子育て日記です。

個人懇談と私の工夫癖

今日は幼稚園の個人懇談だった。

仕事を早退して幼稚園に向かう。

 

着くと、スポーツクラブの時間で、園庭で集団縄跳びの練習をやっていた。

列に並んで、長縄(といっても回さずにまだ揺らす程度)をジャンプしていく子どもたち。

サトイモは私を見つけて手を振ったあと、しばらくしたら一人勝手に列を抜けて、ジャングルジムへ走っていき、上に登ってしまった。

私が来たからそんな勝手をするのか、関係ないのかわからない。知らん顔して担任の先生がいる部屋へ。

先の保護者がまだ話をしていたので、サトイモからこちらの姿が見えないように身を隠して廊下の窓から園庭を覗くと、体操の先生がジャングルジムのサトイモに何か説教しているみたいだったが、サトイモが一向に降りないので、先生はあきらめて縄跳びに戻ってしまった。

それでも、 ジャングルジムから降りないサトイモ

一事が万事こうなんだろうか、と情けなくなる。

 

担任の先生からの話は、まさにその「一事が万事」だった。

調子良くやっているのかと思っていた音楽会の練習も、最近は、幼稚園の鈴を床にぶつけたり、ハンドベルの入った箱をわざと落としたり、雛壇の下にもぐりこんだり、散々である。

「年長さんになってもこの調子では…」

と言われても、こちらとしては、

「いつもご迷惑おかけしてすみません」

としか言えない。

子供が生まれたときは、まさか個人懇談で毎回情けない思いをするわなんて、予想すらしなかった。

 

担任の先生は、精一杯、サトイモの言い分を聞いてくれているようだ。

でも、いかんせんサトイモが、

「どうしてもこれをやらなくちゃダメなんだ!」

という主張でワガママを押し通すことが多く、先生も困り果てている様子。

例えば、工作の最後にどうしてもテープで止めないと気がすまない、とか、どうしても特定のお友達の隣の席じゃないと嫌だ、とか。

家でもそうだから、先生の苦労がわかりすぎる。

 

最近気づいたのは、サトイモの話をちゃんと聞いてあげて、代案を出したり、理由を述べて説得したりしても、こだわりを解消できないということ。

こだわり始めたら、

「あ、これなんだろう?」

などと、違うものを持ってきて気をそらす。

そっちに興味が移れば、さっきまで泣いてこだわっていたものでも、 すっかり忘れてしまう。

 

先生には申し訳ないけれど、情報を共有して先生にサトイモの取り扱いが上手くなってもらうしかない。

サトイモは冷静なときだと、やってはいけないことや悪いことについては、おそらくわかっている。

わかっているのに、

「どうしてもやらなきゃいけないんだ!!」

となってしまうのだから。

 

個人懇談のたびにガックリくる気持ちは、きっと学年が進むにつれて強くなっていくだろう。

そう考えると、小学校入学が怖い。

 

私の工夫癖

今や『孤独のグルメ』の原作者として知られる久住昌之が、かつて自分の父親の生活の工夫(といってもすごくトンチンカン)を本にしたことがあった。

久住氏のお父さんには遥かに及ばないものの、毎日、サトイモの取り扱いについて、私も何らかの工夫をしまくっている。

自分でも、工夫マニアな気がしてきた。

もちろん、久住氏のお父さんみたくオリジナリティもユーモアもないので、ありものを取り入れるだけだけれど。

 

特に、朝、幼稚園に着くまでが闘いなので、私の武器とエネルギーはほぼそこに注ぐ。

 

まずは、タイマー。

こどもちゃれんじのエデュトイ「てきぱきタイマー」はヘビーユーズ。

5分までのタイマーがかけられて、音楽で時間を知らせてくれる。

最後のほうはあせる気持ちにさせてくれる音楽もナイス。

タイマーがかかると、サトイモはなぜか動き出すので不思議。

 

ほかにも、「ねずみタイマー」というアプリで、視覚的に時間を伝える。

かわいいネズミさんが、リンゴをかじっていく様子で時間の経過を伝えるものだ。

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.litalico.mousetimer1

 

ハミガキも、アプリを活用。

最初は「ポケモンスマイル」という、ハミガキをするとポケモンがゲットできるアプリを使っていたが、飽きてしまって、最近は「はみがき勇者」というアプリを使っている。

RPG風の作りになっているけれど、特に冒険をするわけではない。

それでも、サトイモは今のところ夢中でやっている。

 

これらのハミガキアプリのおかげで、

「はやくハミガキしなさい!」

と怒鳴る時間をだいぶん短縮できる。

アプリがない時代だったらどうなっていることだろう、と今の時代に感謝するしかない。

 

アナログの威力

しかし、アナログな方法もまだまだ捨てたもんじゃない。

アプリよりも、ハマれば効果的だったりする。

 

去年の秋くらいにやっていたのは、登園途上の道を楽しくする手書きのミッションカードの作成。

ミッションカードには、サトイモへのさまざまなミッションがひとつ、書かれている。

毎日玄関で一枚引いてもらって、登園途中の道でミッションを遂行してもらうのだ。


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ミッション内容はこんなかんじ。

  • 青い色を見つけて数を数えてみよう
  • 三角のものを見つけて数を数えてみよう
  • 「あ」がつく言葉をできるだけたくさん言おう
  • 最後に「い」がつく言葉を探してみよう
  • ホンダの車の数を数えてみよう
  • 白い車を数えてみよう
  • 街の音を聞いて、たくさん音を集めてみよう
  • 車のナンバープレートに「9」が入っているものを数えてみよう
  • スキップしながら行ってみよう
  • 幼稚園まで何分で行けるか、ストップウォッチで計ってみよう

 

やり始めた当初、サトイモは毎日カードを一枚引くのをすごく楽しみにしていた。

大成功である。

ところが、回数を重ねて同じカードが二度三度出るようになってくると、

「またこれか」

と言われるようになってしまい、自然消滅してしまった。

 

次に私が入手したのが、「つつくんです宝箱」というシロモノ。

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12あるマスの中に、お菓子かオモチャが入っている。

中に入っているのは、マルカワのフーセンガムとかコリスのフエラムネとか、立体パズルのキーホルダーとかベタベタくっついて壁を降りていく人形とか、大人からすればしょーもないものばかりだけど、幼児にとっては大変面白くて魅力的らしい。

サトイモはこれをツッツクマスと呼んで、毎日楽しみにした。

 

「今日1日、良い子だったら、1マス開けてよい」

というルールにしたら、抜群に効果があった。

「あれあれ?それは良い子がすることかな?良い子じゃないと、ツッツクマスができないよ」

と声をかけると、悪さがピタリとやむ。

 

しばらくはツッツクマスのおかげで良い子にできたが、先日、全マス開け終わってしまった。

とたんに良い子の魔法が切れた次第である。

 

あの手この手、生活の工夫を考えていかないと。

サトイモが本当に良い子になるまでの道は程遠い。