サトイモは、幼稚園で女の子の友達としか遊んでいない。
そうすると、
「今日は幼稚園で何をして遊んだの?」
と聞いた場合、高確率で「ごっこ」と返ってくる。
「今日はおうちごっこだったんやけどぉ、3人しかおらんかったから、おうちにならんかってん」
なんで? 3人いたら十分足りるでしょう?
「ちかちゃんがネコで、みぃちゃんがインコやるっていうんやもん」
ペットしかいない一人暮らし!!
お風呂でのママゴト
そんなサトイモはときどき家でもママゴトをする。
特に一緒にお風呂に入っていると、突然コップにお湯を入れて、石鹸の泡をスプーンで混ぜたものを、
「どうぞ、おいしいですよ」
と差し出してくる。
それがママゴト開始の合図である。
ある日のやりとりが面白かったので、記録しておく。
斬新なメニュー
サトイモ「お魚が入った豚汁ですよ、おいしいですよ」
私「豚汁に魚?! このお店は何のお店なんですか?」
サ「豚汁のお店です。“とんじるめいかん”っていいます」
私「豚汁専門店ですか。珍しいですね。どんなメニューがあるんですか?」
サ「メニューはないです。何を飲みますか?」
私「メニューがないと注文できません。何があるんですか?」
サ「豚汁、牛乳、リンゴジュース、みかんジュース、カルピス、カルピス牛乳、お茶があります。何にしますか?」
私「豚汁明館(漢字は推測)ですから、やっぱり豚汁を飲みたいです」
サ「はい、豚汁です」
私「とってもおいしいです」
サ「おいしいでしょう? イチゴ豚汁ですからね」
私「えっ? これイチゴ豚汁なんですか?」
サ「ほかにも、スイカ豚汁、メロン豚汁もありますよ」
私「(魚の豚汁はどこへいったんだ?)豚汁の概念がくつがえりますね」
豚汁明館のサービス
サ「サービスでYou Tubeがみれますが、何をみますか?」
私「そんなサービスがあるんですね。じゃあ、シェフのオススメ動画をみせてください」
サ「シェフって何ですか?」
私「お店でメインに料理をする人のことですよ。あなたがシェフではないんですか?」
サ「うーん、そうですね(うやむや)。それより、おまけにシールをお渡ししています。子どもにはね」
私「子どもだけですか?」
サ「大学生まで大丈夫です」
私「でも、私は大人だからもらえませんね」
サ「いえ、子どもじゃなくても女の子には全員渡しています」
私「じゃあ、もらえないのはおじさんとおじいさんだけですね」
サ「いいえ、おじいさんおばあさん、杖をついている人、背が低い人には渡しています」
私「弱者に優しいお店なんですね」
サ「あと、停電のときにも渡しています」
私「え?停電のときに、何を渡してるんですか?」
サ「食べ物と懐中電灯です」
私「避難所みたいなお店ですね。台風のときはどうですか?」
サ「台風のときも渡しています。台風で停電することもありますからね」
私「え? ここ、豚汁屋さんですよね?」
キャッシュレス時代
私「ごちそうさまでした。お勘定お願いします」
サ「丸いお金でもいいですし、カードでもいいですし、ペイペイでも払えますよ」
私「キャッシュレス対応なんですね!じゃあ、ペイペイで払います」
サ「じゃあそこ(蛇口の水が出るところ)で、ピッとやってください」
私「はい。ペイペイ!」
サ「ありがとうございま〜す」
私「ごちそうさまでした」
サ「メロン豚汁を持って帰りませんか?」
私「もうけっこうです」