復職してから毎年、4月初めの土曜日とゴールデンウィークに休日出勤している。
給与担当としては、月末締めの16日支給では、休みに出てきて処理しないと、とても間に合わない。
今年のゴールデンウィークも出勤することになった。
というか、スケジュールを立てるのも自分なので、
「ここで休日出勤します」
と自ら申し出た。
ところが、夫婦共有のスケジュールアプリを確認すると、夫が泊まりの同窓会に行く予定になっていた。
慌てて、何時から出掛けるのか、それまで子どもを見ててもらえるか確認すると、15時半には家を出るという。
課長に、
「15時で終わっていいですか」
と尋ねると、
「それで終われるんか? わざわざ休日に出てくるのに意味ないやろ」
と言われ、グウの音も出ない。
「都合悪かったらその次の日は?」
と聞かれたけど、その日はトミカ博に行く予定でチケットを買ってしまっていたので、どうしようもないのだった。
我が家のジェンダーギャップ
その後、珍しく夫と諍いになった。
3時から5時まで、どのように子どもを預けようか、私としては気が気でないのに対し、夫が真剣に考えない様子なのが腹立たしく、つい私が責め立てたからである。
「先に予定が決まっていたのは俺」
という夫に対し、
「私は仕事なんだから遊びに行くほうが段取りを考えてよ」
と苛立つ。
「そんなん言うんやったら、俺も仕事行くわ」
子どもか!
「行くなとは言ってないでしょ、預け先を考えてよ。子どもの預け先を段取りするのはいつも私。不公平でしょ!」
「預ける方法を考えろっていうても、俺はやってきてないんやからわからへんやんか。知らん人間に押し付けるほうが不公平なんちゃうんか」
子どもが5歳になるまで、預け先について考えたことがないほうが悪いんちゃうんか!
と思ったけど、それを言い出すと子どもの前で怒鳴り合いになりそうだったので、やめた。
百貨店やショッピングモールの託児所やファミリーサポートさんなど、私がいくつかの提案をしたけれど、夫はどれも気が進まなかったようで、結局、
「わかった、俺がなんとかする。この話はこれで終わり!」
と夫が宣言して終わった。
どうせまたお義母さんに頼むんでしょ、いいよね頼れる親がいて、と私はタカをくくっていたが、夫は同窓会の予定を変更したらしい。
詳しくは聞いていないが、泊りがけだったのもやめにしたようだ。
少し申し訳ないとは思う。
けれど、考えてみれば、私は夜に出かけることさえ一度もやってないのだから、それくらい犠牲を払ってくれてもいいじゃないか。
夫はいつも、
「家のことをしてくれて、ありがとう」
と言う。
けれど、私は全然うれしくない。
先日、正直に言った。
「感謝なんてされたくない。『やってなくてごめん』って謝ってほしい」
夫は外国人並みに謝らない人である。
そこまで私が言っても、夫は謝ることはなく、
「それでも俺は『ありがとう』って言う」
と言った。
むかつく。
逆転のゴミ出し
夫は、休日は買い物に行ってくれたり食事を作ってくれたり、子どもと遊んだりするので、日本人男性の中では家事をするほうだと思う。
このゴールデンウイーク、私はカレンダーどおりプラス休日出勤、夫は反対に平日2日も休みで9連休。
平日2日はサトイモも幼稚園なので、夫に送り迎えをしてもらうことにした。
私は仕事、夫が主夫。
ゴミの日、いつも夫はゴミ捨ての係。
でも、出勤途中にゴミ袋をステーションに持っていくだけで、ゴミ箱から集めてくるのはいつも私。
「『いつもゴミ捨ては俺の係や』って言うなら、集めるとこからやってよ」
と抗議しても聞き入れてくれない。
それどころか、
「ゴミ集めといてよ」
と命令されるのでカチンとくる。
うちは経済的には分離してるので養ってもらってるわけでもないのに、なぜ命令されにゃならんのだ。
唯一の理由は、夫のほうが早く家を出るというだけである。
このゴールデンウイーク、夫は休みで私は出勤。
ゴミの日、
「ゴールデンウイークはいつもと逆やから、ゴミ集めといてよ。ゴミ出しは出勤途中に私がするけど」
と私が命令した。
夫は、
「まるで俺が普段何もせぇへんみたいに言うな」
と憮然とゴミ集めをし、さっさとゴミをまとめたかと思うと、黙ってそのままゴミステーションまで持っていってしまった。
ある意味、嫌がらせ。
でも、ゴミ箱に新しいゴミ袋をかけるのは私がしたからな。
送り迎えと初残業
やってもらうのと、自分がやるのと、どっちがラクか。
幼稚園に登園させるためには、スケジュールを見て、その日着ていくもの、持っていくもの、持って帰ってきたものを管理しないといけない。
結局、その管理が面倒なのだ。
だから、2日ぽっち送り迎えをやってもらったところで、管理部分は渡せない。
着るもの、持ち物は私が準備しないといけないし、何時に送って行って何時に迎えに行くかまで、教えないといけないのだから。
それでいて、「俺もやってる」と言われるのは釈然としないので、かつては、
「やってると言われないために、一度もやってもらわないで結構!」
と思ったことすらあった。
でも、サトイモからすると、
「きょうはパパがお迎えに来てくれるんだよ!」
と幼稚園の先生にすごくうれしそうに話していたらしく、たまには頼むのもいいかなと思う。
休日出勤したくらいなので、仕事は大忙し。
夜も任せて、思い切って残業することにした。
復職後、初残業。
ちょっとだけ残るつもりだったけれど、やり始めるといろいろ問題が発生。
もうちょっと。もう少し。あとちょびっとで終わる、と思いながらやっていたら、結局21時。
目処がついてから家に帰ったら、夫に、
「こんなに遅くなるなら、連絡くらいしてもええんちゃうか!ごはん食べずに待っとったのに!」
とえらい怒られた。
自分だって何時に帰ってくるか毎回連絡くれるわけじゃないやん、と反論しようとして、そいえば最近はけっこうマメにラインで連絡してるな、と気がついてやめた。
墓穴を掘るとこだった。
ゴールデンウイークも終わって平常に戻る。
仕事の忙しさは変わらない。