サトイモがキャリアパスポートなるプリントを学校からもらって帰ってきた。
キャリアパスポート?
検索してみると、兵庫県で統一された教育指導的なものらしい。
小1の内容といえば、こんなかんじ。

プリントは両面になっていて、表面の半年の振り返りは10月頃、裏面の一年の振り返りは3月頃に記入する。
これを毎年作成して中学までずっと引き継いでいくらしい。
10月の不登校時には何も言われなかったから、全くの白紙。
今はまがりなりにも学校に行っているので、担任から記入するように言われたようだ。
金曜日、サトイモが記入して帰ってきた。
それに対して保護者がコメントを書く欄もある。
このコメント、本人に対するメッセージなのか、それとも単に保護者の感想を書けばよいのかで書く内容が違うと思うんだけれど、よくわからない。
欄が狭くてX(ツイッター)のつぶやきより短い文しか入れられない。
何を書けって?
で、こんなもんが「キャリア教育」?
まあどーでもいいや、不登校児のキャリアパスポートなんて何の意味もないんやし。
適当にやるしかないけれど、名前が書かれていないことに気がついた。
わからん子やな!
「サトイモ、ちょっとやってほしいことがあるの。ここに名前書いて」
私がサトイモに声をかけた。
サトイモはプリントを見て、
「それは書かないでいいんだよ。先生が裏だけでいいって言ったから」
「内容はね、表は半年の振り返りだから書かなくていいの。裏だけでいいってお母さんも先生から聞いた。でも、名前は別やから」
「表は書かなくていいって言われた」
「だから、それは内容でしょ。プリントに名前がなくてどうするの?」
「だから、書かんでええんやって」
「あのね、学校への提出物に名前がなかったらどうなる?誰のかわからんようになってしまうやろ。だから名前を書きなさい」
「書かんでええ」
「みんなは10月に先に表を書いてんねん。そやから、先生は表に名前を書く欄があることを忘れてはるねん。わざわざ名前のことなんか言わずもがなやから、言わんかっただけや」
「表は書かんでええ」
「わからん子やな。名前は書きなさい」
「書かへん。表は書かんでええって言われた!」
名前が一番大事
「あのね、一学期のテストでも3回くらい名前書き忘れてたよね。なんぼ100点取っても、名前がなかったら何の意味もないのよ。名前を書くことが一番大事なの!」
去年のM-1で準優勝だったバッテリィズの漫才に、「名前を書いたら入れる高校に、名前を書き忘れて落ちた」というツカミがあった話を引いて、名前こそが一番大事なのだとコンコンと説教した。
私の悪い癖、長い説教。
けれど、
「配られたプリントにはまず名前を書く!」
「絶対名前を書く癖を今からでも叩き込まなければならない!」
この私の信念は揺らがない。
これだけは譲れない絶対真理。
名前で呼べ
それでもサトイモは名前を書かなかった。
「先生が表面は書かなくていいって言った」
の一点張りで理屈が通じない。
壊れたテープレコーダー。
会話にならないのだ。
おまえは斎藤元彦か!
頭にきてしまって、
「もうええ!アホとは関わり合いになりたない!」
一緒に遊ぶどころか、口もききたくなくなった。
サトイモは「お母さ〜ん!お母さ〜ん!」とうるさい。それも腹が立つ。
「言うてもわからん子の親はやめました!私には名前があります!名前で呼んで!」
それでもまだ「お母さん」と言うサトイモをガン無視。
「名前!名前が一番大事なの!」
思考停止のバカ
怒りは怒りを増幅させる。怒れば怒るほど、どんどん腹が立つ。
なんでそんなに腹が立つかと思えば、サトイモが私の言う事を聞かず、先生の「表は書かなくてよい」を盲信するかのごとき態度だからだ。
提出物に名前を書かないといけないことは、ちょっと自分の頭で考えればわかることだ。
それを、先生に言われただけの言葉を繰り返す。
いくら先生に言われたって、自分の頭で考えたほうが正しければ、正しいほうを選択する、そういう子どもになってほしいと願っている。
だから不登校上等!と思っているのに。常識を打ち破るロック魂がカッコいいと支持してやってるのに。
何が「先生が言うた」だ!!
「そんなに先生の言う事を守りたいんやったら、1時間目から学校行け!!」
ブチギレて怒鳴ってしまった。
文房具問題
先日、担任の先生と面談があって、ある注意を受けた。
それは、サトイモの持ち物問題。
学校は持ってくるように指示された物以外は、持ってきてはいけないことになっている。
サトイモはアクセサリーをつけてみたり、サイフやヨーヨーを持ってきてみたりと、持ち物には課題が多い。
その延長で、ボールペンやシャープペンといった筆記具、おもしろ消しゴムなどを持参することも注意された。

バナナのペンケースもそのひとつ。
私がどんなに注意したところで、サトイモは持っていくし、今後も新たなアイテムを持っていくだろう。
なぜ持っていってはダメなのか、理由が心の底から納得できていないからだ。
「持っていくなら学校行くな、というのが正しいのか、持っていってもいいから学校行きなさい、というのが正しいのか、私には判断できないんです」
と私は正直に担任に言った。
「難しいところですよね〜」
それで面談は終わった。
家に帰ってから夫にその話をしたら、
「バナナのペンケースはあかんの?知らんかったわ」
と言われた。
サトイモにも注意したら、
「なんでバナナちゃんはあかんの?」
ときかれた。
「可愛すぎるからちゃう?」
「可愛すぎたらあかんの?」
「うっとりして勉強できへんからちゃう?バナナちゃんで遊びたくなるし」
その理由は納得できたようで、今日はバナナちゃんを置いて登校している。
学校は帰れる牢屋
ふと私が漏らした、
「学校は刑務所と一緒。家に帰れる牢屋みたいなもん」
と言った言葉をサトイモは気に入ったようで、学校ごっこのぬいぐるみたちに、
「学校は牢屋と同じですよ!今日もテストを10枚やりなさい!」
と命令していた。
どんどん学校が嫌いになりつつある。私が。