今週のサトイモは、
- 火曜日∶放課後等デイサービス
- 水曜日∶町内会囲碁将棋クラブ
- 木曜日∶放課後に担任の先生と面談
- 金曜日∶放課後等デイサービス
という予定だった。
けれど予定どおりだったのは火曜日だけ。
あとはめちゃくちゃ。
家にいるときは「ママ一緒にあそぼ」と人形ごっこをさせられ、出かけたくなると「ママ、散歩についてきて」と強制的に出かけさせられる。
木曜日は、
「今日は東京タワーに行くよ」
「東京タワー?!」
「ちがった、ポートタワー!」
と、急遽ポートタワーに登ることになった。
神戸のシンボル、ポートタワー
ポートタワーは今年の春リニューアルした。
どんなふうに新しくなったのか、私自身もいつか登ってみたいとは思っていたけど、朝いきなり、
「じゃあ行くよ」
と言われても困ってしまう。
とはいえ、メリケンパークにはよく行っているので、中に入るか入らないかのことだ。
観光客とともに展望デッキまで。
いつも遊んでいるメリケンパークは上から見たらこうなのか。
バスがトミカより小さく見える。
海の大きさ、山の雄大さ、都市の存在感。
秋晴れの景色にサトイモも満足していた。
気になるのは、感嘆しつつも、目線はスマホの画面ばかり。
「写真を撮るのはいいけど、ちゃんと自分の目で見なさいよ」
とついつい、お小言を言ってしまう。
ポートタワー内は最上階から階段で降りていく順路になっている。
足の悪い人、歩けるけど膝が痛い人とかには厳しいだろうなぁ。
各フロアは退屈しないように作られていて、光のミュージアムにはサトイモは喜んでいた。
床一面の花やハートが、踏むと逃げるしくみとか、
壁を触ると爆発する打ち上げ花火とか。
土日はどれくらい混んでいるのか知らないけど、平日の昼間に来れてよかった。
睡眠の不規則
サトイモが錠剤の飲み方がわかって、なんとかインチュニブを毎日飲めるようになった。
すると、とにかく眠たいようで、すぐに眠ってしまう。
ポートタワーに行ったときも、帰ったらすぐ自分からベッドに入って眠ってしまった。
夜も夕食後すぐ眠たくなるようで、早ければ7時台に眠ってしまう。
で、そのまま朝まで寝てくれたらいいけれど、夜中に起き出して「ママ遊ぼうよ」が始まる。
「遊ばないよ、ママは夜中は寝ます。朝6時までは寝るの!」
と断るが、「ママ遊ぼうよ」という自動音声は止まらない。
「サトイモがやりたいことをやればいい。あれしろこれしろとか、これはダメだとか言わない。ママにはママがしたいことがあるし、しなきゃいけないことがある。ママにはママの生活があるの。今は寝る時間!」
そんな私の主張に対して、サトイモがある夜こう言った。
「しっかりしてよ、もう!!ママはお母さんでしょ!!お母さんなのにママは自分のことばっかり!!子どものことを守るのが大人でしょ!お母さんでしょ!ママはお母さんなんだから、ボクと一緒に遊んでよ!」
「え?え?ちょっと待ってよ。お母さんの役割って何よ?ごはんを食べさせたり、服の用意をしたりするのはお母さんの役割かもしれへんけど、一緒に遊ぶのはお母さんの役割とちゃうで!」
今のところ、この議論は平行線だ。
家事はパパがやれば
ある朝、こんなこともあった。
やはり「一緒に遊ぼうよ」とサトイモがべったりくっついてくる。
「パパに遊んでもらってよ!ママは今から洗濯せなあかんのやけど?」
「そんなのパパがやればいいじゃないか。なんでパパがやらないの?」
「そのとおり!」
ソファで朝のニュース番組を観ていた夫に流れ弾。
「もしママが早く死んで、何もできなくて困るのはパパなんだよ!」
「俺はできるわ!」
夫も呆れ顔。
夫は休日は家事をやってくれるから、家事ができない人ではない。
けれど、裏を返せば平日は家事をやってくれない。
私が働いていたときからそうだった。
サトイモはちゃんと見てくれていたのかな、と思うとたくましい。
だったらサトイモも家事ができるようにならないと、というわけで、ちょくちょく掃除、洗濯物干し、食器洗い等を手伝ってもらっている。
サトイモとしては、
「ボクが手伝ったら、ママが早く終わって一緒に遊べるでしょ」
という理屈らしい。
結局、私が遊ばないといけないのか…。
不登校児の過ごし方
家にいて、サトイモがママべったりの時間が増えた。
「ママじゃないとダメ!」 ということも増えた気がする。
私としてはサトイモに友達と遊んでほしい。
カタカナと漢字が書けないのに、全然勉強しないのにもあせる。
ひらがなが書けていたから念頭になかったけど、実はLDの書字障害もあるんじゃないかと心配になる。
最近、1日も小中学校に通わなかった内田拓海という作曲家の『不登校クエスト』という本を読んで、なんとか「勉強させたい欲」を抑えているものの、内田氏の本には「ママ遊ぼうよ」は出てこない。
どうやって小学校低学年時代を過ごしたのか、期待したほど情報がなかった。
このまま「ママ遊ぼうよ」では、私のメンタルがやられてしまう。
自由をくれ!!
私だってやりたいときに自分がやりたいように行動したいんだよ!!
土日、夫ができるだけサトイモを引き受けてくれて、私を自由にしてくれた。
誰かの自由が誰かの不自由になってる。
早くこんな束縛大会から脱出したい。