奇才サトイモの元気が出る発達日記

発達障害(ADHD&ASD)の疑いがある息子サトイモの子育て日記です。

もう諦める

昨日はまた、サトイモが放課後等デイサービスから帰り渋り。

夜7時を過ぎる。

なかなか帰らないから、放デイの先生方にはご迷惑ばかりかけて心苦しい。

放デイでは帰りたくない理由を語らないらしいが、帰宅後私が尋ねたら、

「ママのせいだよ。パパやママがボクを押さえつけるから」

と言った。

「ごめんね、ママが悪かったよね」

とただ謝る。

が、内心では「おまえが物を投げつけるからやないか!」と呆れる。

 

突然の変身

夕食後、サトイモが食べ終わったのと入れ替わりくらいに夫が帰宅。

夫の食事中に、それまでスマホで将棋をしていたサトイモが突然食卓にやってきて、

「ボクのコロッケは?」

と言う。

「余ってたコロッケは、さっきもうパパが食べたよ」

と私が言うと、

「よくもボクのを食べたな!」

と突然サトイモが怒り出し、夫と私のそれぞれに箸を投げつけた。

「おいおい、投げたらあかんやろ」

と箸くらいは怒らずに注意していたけれど、次に私にトミカを投げてきた。当たらずにそれて壁に当たったものの、かなり危険だった。

「危ない!!」

その次にサトイモが投げたトミカは、食事中の夫の顔面にクリーンヒットした。

鼻の横が切れて血が出るほどの重症。

「ええ加減にせえよ!これは許さんぞ!」

夫がサトイモを追いかけていって張り倒した。

怒りの頂点。

「叩いたらあかん!」

私はサトイモを抱きしめて二人を引き剥がした。

「もう少しで頭が割れるところだったよぅ!」

サトイモはそう言って泣いた。

かといって、戦闘態勢を崩さず、夫に対してまだ蹴ろうとするので、

「まだやるんか!」

と夫がまた手を振り上げる。

「やめて!やめてったら!」

サトイモをかばう体勢で、私が本気で怒鳴る。

「お願い、離れて!出ていって!」

夫はそこで踏み止まってくれて、部屋を出ていった。

「まるで俺が悪いみたいやないか!」

と私に対しても怒りながら。

夫には気の毒だけれど、それでも、大人が子どもに手を出したら虐待になるのよ…。

 

私はしばらく黙ってサトイモを抱いていたが、落ち着いたと思ったタイミングで、

「パパにあんなケガをさせて。トミカを投げるなんて、絶対したらあかんやろ」

とつぶやいた。

これが、まずかった。

タイミングが早すぎた。

またサトイモに火をつけてしまった。

再び私をひっかいたり噛みついたりし始め、またいつものバトル。

やれやれ。

このバトル中、夫は別室で過ごし、私が「手伝って!」と声をかけても無視。

夫には、

「出ていけ言うたんはそっちやろ」

と言われてしまう。

孤立無援の中、早めにバトル終息。

だんだんバトルを終わらせる方法が上手くなってきた。スキル上達、レベルアップ。自分で自分を褒めてあげよう。

 

電話そして電話

放デイからの帰り渋りと、夫がこれまでで一番ひどいケガをしてしまったことを受け、いよいよサトイモの一時保護を本気で考えないといけないなぁと思い、相談の電話をかけることにした。

 

まずは、区役所の保険福祉担当に。

WEBページでは、こども家庭室相談ダイヤルとして掲載されている電話番号にかけてみたのに、区役所代表電話だった。

どちらにおつなぎしましょうか、と言われてモゴモゴする。なんで代表なんだ。直通にしてくれよ。

担当者に代わったものの、例によって事情をしゃべるだけしゃべらされ、特に解決策や対処法の具体的アドバイスはなく、「続きはWEBで」の如き「続きはこども家庭センターへ」ってかんじ。

ただ、こども家庭センターの一時保護ではなく、リフレッシュステイという制度で子どもを一時預かりしてもらえることを教えてもらう。

情報一つゲット。

 

次に、区役所内で電話を回され、障がい担当に代わってもらう。

友達から「相談支援員」に相談してみたらどうかとアドバイスをもらったからだ。

相談支援員というのは、介護保険でいうケアマネみたいなもので、障がい者福祉施設やサービスをつなぐものらしい。

WEBページでは、相談支援サービスを受けるにはまず区役所に申し出るようにと書いてある。

それでどうしたらいいか問い合わせたのだ。

ところが、結局は直接、相談支援を行っている事業所に問い合わせてください、という回答だった。じゃあなぜ区役所に問い合わせろとWEBに載せるのだ。

おまけに、

「制度的には、計画相談員なので、年度変わりに次の計画書を作成するお手伝いをするものです。1月くらいに探し始めて、3月に利用するものなんです」

と言われてしまった。

期待と全然違う…。

とりあえず、今の時期でも相談にのってくれそうな相談員の事業所を教えてもらった。

情報2つ目ゲット。

 

加えて、サトイモの状況について話すと、

療育手帳がないと福祉施設などの利用ができない場合がほとんどです。でも、知的に問題がなければ療育手帳はもらえません。発達障害の場合、精神障害者保健福祉手帳が取れる場合がありますので、病院で聞いてみてください」

とのことだった。

現状を変えるアドバイスはもらえないものの、聞いてみるといろいろ知るところはあるもんだ。

 

怒らせない

次に、リフレッシュステイを行っている施設に相談の電話をかけた。

結論だけ言うと、施設に全く空きがなく、予約は全然取れなかった。

ただ、電話口に出てくれた人は、今まで電話をかけた中で最もきちんと相談に乗ってくれる人だった。

子どもの暴力への対応方法については、「安全な場所に離れる」「早く病院を受診する」など、どこもだいたい同じアドバイスだけれど、最後にひとつ、

「今はとにかく怒らさないようにしましょう。一番難しくて辛いことかもしれませんが」

と言ってくれたのが、なんか救いになった。

子どもが良くないことをしているのに注意しないなんて!と、躾のために注意しなければいけない気がしていた。

それを、怒らせないためには言わなくてもいい、と思うと気が楽になった。

もう好きにしろ。

 

今も、AmazonPrimeを見るのが止まらない。

久しぶりに私がつけたのが間違いだったが、つけてしまったものはもうどうしようもない。

すでに「のび太のパラレル西遊記」「のび太の夢幻三銃士」「のび太の銀河超特急」と三本立て続けに見た。今は「のび太の雲の王国」を見ている。

「朝までずっと見るよ!」

徹夜で大長編ドラえもん祭をするらしい。

寝ないと、と言いかけると、リモコンを投げるポーズをとったので退散した。

もう諦めた。もういいです。

 

解離性障害

自分が物を投げたり暴力を振るった時の記憶がなかったり、夜驚症的なフラッシュバックがあったり、「ボクはサトイモじゃないよ」と言ったりと、ちょっとずつ精神疾患的になってきたサトイモ

今日、かなり気になる発言が出た。

「ママ、きのうのメリーゴーランド、楽しかったね」

「メリーゴーランドって何の話?」

「遊園地に行ったのに、ママ、なんで覚えてないの! パパとママと三人で昨日遊園地に行ったでしょう!」

私がボケ始めたのか? いやいや、昨日は火曜日だし。

完全にサトイモの夢の話。

前から夢で見たことと現実の境界があいまいなところがあった。

でも、これまでは「そうか、あれは夢だった」とちゃんと自分で気がつくことがほとんどだったのに。

今日は完全に夢を現実だと思い込んでいた。

すっかり頭がおかしくなっている。

母が脳の疾患から認知症になって、ボケはじめたときのことを思い出した。

やれやれ、また幻と付き合うのか。

現し世は夢、夜の夢こそまこと。